旅行先で、ペンギンを膝に乗せて翼に触れた。ペンギンどころか、鳥の翼に触れたこと自体がはじめてだった。この翼は飛ぶためのものではないけど。ぬいぐるみのペンギンのようにもこもこではなかったが、つるつるしていて、でも羽根の裏側は少しだけふわふわしていた。ヒレじゃなくて翼なんだな、と改めて思った。
とはいえ、「ペンギンと写真を撮る」というライブ感に現実味が死んで瞳孔が開きまくっていたせいで記憶がおぼろげな画像になってしまって悔しい。スタッフの方が撮ってくれた写真はすごくよく撮れていた。
私の膝に乗せる直前にペンギンが空中で勢いよくフンをした衝撃がすごすぎて今でもそこばかり思い出してしまう。間一髪で被害はなかった。むしろ「勢いよくフンをすることがあるので万が一にも汚れたくない方はご遠慮ください」という内容のキャプションによる巨大フラグをしっかり回収されたことでめちゃくちゃ面白くなってしまい、笑いを堪えるのが大変だった。
またも悪運の強さを発揮してしまったな……
笑顔が下手になっている。と、二カ月ぶりにようやく滑り込めた美容院の鏡で思った。いくら作り笑いとはいえ、こんなヒクついた感じではなかったはずだ。最近の追い詰められ加減がこんなに顔に出ていると思わなくて凹んだ。これはあんまりよくない。私は作り笑いくらい完璧でなくてはならない。他に何もできなくてもこれで戦ってきたのだから。
最近帰ってから1日の満足度を取り返そうとしてついソシャゲを開いては追いつけないイベントに焦ったりしているけど、せめて更新された好きな実況動画をひとつ見るとかにとどめてよく寝たほうがいい。そもそも眠れないからこうしているんだけど、なにもベッドの中でまで焦燥感を増やすことはない。
最近いろいろあってメールの通知がうるさい。どうせバッジぜんぶ消すマンなのだから通知設定切っておこう。LINEの通知は頻繁に連絡をとる何人か以外先月から切ってる。
今夜はこれから抹茶ラテを好きなだけ作って楽しい動画を見て寝る。
心配しながら眠っても、その心配が活かされることは良くも悪くも無い。トラブルはいつも想像の外からやってくるし、自分の脳内だけでは解決できないことばかりだ。
だから、だいじょうぶだ。みんなも安心して寝よう。自己暗示でもいい、よく寝たもん勝ち。
はやく冬を超えたいが、人間に力ずくで季節を超えるための翼はないので、じっと時間が過ぎるのを耐え忍ぶしかない。
熱気球に乗ってみたいと半年くらい思ってる。でもきっと直前で尻込みすると思う。わたしはブランコが苦手なあまり「自分で足がつく程度なら普通に乗れるが面白がって押したら別れる!!」と大昔の恋人にマジで言うほどゆらゆら高所系が無理なので(完全に余談だが、フリだと思って押したりしないでくれたので信頼がおける人間だと思った)。
飛行機だけは大丈夫だが、それも離着陸時に毎回青ざめる。きっと私は空を飛べない。