はじめてまともに朝ドラを追うようになった。
むかしaikoが主題歌を担当していたときもちゃんと見なかったのにどうしてかというと、主演カップルが長谷川博己さんと安藤サクラさんだったからである。ハセヒロ、電気ウナギイヌとCMで歌ってた頃くらいからものすごく好きなんだ………。
ストーリーもきちんとしており、演出に対比とメタファーの鬼がいるっぽいので考察好きにも非常におススメです。
「朝ドラを追いかける」という初めての経験がこれから私の毎日をどう変えていくのか楽しみでならない。もう既に"朝が来るのが楽しみ"という感覚を補填してくれる貴重な存在になりつつある。
昔から眠ると次の朝が来てしまうのが憂鬱で仕方なく、夜中に覚醒してはまだ起きるべき朝ではないことを確認して安心するのを毎日懲りずに行う私にとって、これはかなりの変化である。
ひとの悪口をたくさん聞かされた日はどうしても取れない汚れがべったり手についたような気持ちになる。ていうか疲れる。そんなに他人に興味があってすごいなあと思う。そうこうしているうちに自分も誰かの悪口を言いそうになるので、なるほどみんな疲れているんだなあ、と思う。
テスト前についつい部屋の汚さが気になるようなものなんだろう。余裕がないときほど主題のほかに手軽な「解決すべき問題」がないか気になってしまうような。そういうものに限ってしぶとかったりするのに。
たぶんだけど、みんなもっとぬいぐるみとかやわらかいものを揉んだりあったかいものを食べたりしたほうがいいのではないか。それ自体にはべつに意味のない心地よさみたいなのはもっと大事にした方がいい。せっかく死ぬまでなにかと感情をつかって生きてなきゃいけないようなので。
ひさびさにお菓子を作りたいような気がしているけど道具がぜんぜんないし元々別段手際よく作れるわけでもないので時間も食うしなと頓挫し続けている。
昔は学校に持っていけば誰か食べて喜んでくれたけど、職場じゃあなあ……。あとキッチンが狭い。
買った方が美味しいし早いし安いし余らないのもわかっているけど、部屋にあたたかいバターや砂糖の香りが充満する幸福を一度知ってしまうとそうそう割り切れないものがある。
次の休みになんか焼こうかな。どうせ結論の出せない考えごともいくつかあるし、先輩やエリートからもらった美味しい紅茶もまだあるし。
季節商材の担当をしているしもう10月も半ばだっていうのに、まだ秋に慣れない。
夏の間にやりそびれた花火が、棚の上から首をもたげて私を見下ろしている。