いもいもなにいも

おいものなんでもない日

ゆめうつつの蛍

 

ひっっっっさびさの一泊旅行で下田&熱海へ。

 

しょっぱな新宿集合のはずが、起き抜けに寝ぼけたまま東京までの乗り換え検索をしたスクショを疑いもせず電車に乗り込み、更にそのまま爆睡して普通に乗り過ごした。(集合東京だっけ?あれ?)と思ってLINEを見返すと新宿の文字。

もともと30分くらい早く着いて朝ごはんを食べようとしていたおかげで、折り返す余裕ができてなんとかセーフだった……。

景色のすごくよく見える特急に乗って、ぶ厚かった雲が晴れて海が見えてひと通りはしゃいだ直後にまた襲う眠気。抗えず寝てしまい、突然むぎゅっと顔を掴まれるまで熟睡。起きたら終点・目的地下田。

この時点で寝過ぎなのに、私はこのあと下田〜来宮の移動でも爆睡、帰りの電車でも爆睡(一駅手前で起きたにもかかわらずそこからまた降りる駅までふー…っと寝落ち)した。全部めちゃくちゃ気持ちよかったけどこれ一人旅だったらおしまいのやつだな。

 

下田は快晴でめちゃくちゃ暑かった。

下田公園(という名の結構急な階段がつづく山)のあじさい祭りは花がすごく近くて、場所によってはあじさいのトンネルみたいになっていた。いろんな色のあじさいがわさわさ生えていて迫力がある。メロンパンと紫陽花ってもこもこした形が似てるなあと思う。

階段で前ぶれなく尻餅ついて転んだ。同行者にガウチョのおしりについた土を叩いて払ってもらう24歳会社員。こんなところで下の子力(ぢから)を発揮しとうなかった………。

転んだ拍子に右足(昔から捻挫しやすい)を若干痛めたけど、そういえばもう痛くない。当日の夜までは痛かった記憶があるので、温泉の効果だろうか。すごい。

 

旅行の目的は熱海梅園で夜に開催される「ほたるの夕べ」だったんだけど、予報がくもりになったり土砂降りになったりしてかなりやきもきさせられた。自分のアメフラシパワーを知っているので、到着即土砂降りで開催中止になったら最悪だな……と何度かあきらめかけたものの、なんとか意地で到着したら余裕の小雨。内心ガッツポーズ。いや実際にしてたかもしれない。さらに園内は木が多いので、実際の雨量よりかなり軽減されていた。

真っ暗な園内を恐る恐る進んで、目が慣れた頃に川沿いの人だかりが見える。

ここにいるのかーと覗き込むと、想像よりもたくさんの小さな光が点滅しながら飛び回っていた。写真に撮ろうとしたけど私のスマホと技術では無理だったので肉眼で見るのに集中した。あとで見せてもらった同行者のガチのカメラにはちゃんと映っていた。ほんとに真っ暗で、他の人のスマホの明かりとかもない場所だったらもっと映ったかもしれないけど、あの環境であれだけ映せるのすげー!と思った。

1時間くらい見ていただろうか、さすがに木から垂れてくる水滴も大きくなってきたので退園して、思い出したように傘をさすと体感よりもたくさんの雨粒が傘にあたる音がした。

そこからまたぐるっと歩いてライトアップしている神社へ。全然知らなかったけど、"映え"をものすごく武器にしている神社だった。フォトスポット(スマホやカメラを置く台がある)、スタバ風のカフェ(昼間はハートのストローが刺さったタピオカドリンク売ってるらしい)、なぜかハートに整えられた落ち葉………。完全に「わかってる」人がプロデュースしている嫌味のない感じ。

私は本殿の右下にあった大きい岩と池が好きだな。そこは映え要素微塵もなかったけど。(陰の者)

 

旅館は浴衣着れるし温泉気持ちいいしよかった。この夜も爆睡した。8時間以上しっかり寝た。「……きみ、死んだように(まっすぐ微動だにせず)寝るね」と珍しく私より早く目覚めた同行者に軽く引かれた。眠りが深すぎでは?

 

翌日はばっちり雨。わがまま言って雨のビーチまで歩いて灰色の空・海・砂浜を見た。不穏すぎてたのしい。

あとは駅までの坂で死にそうになったり穴子重たべたり映えに全振りのプリンに並んだりした。

 

私ひとりで静かに(?)楽しんでしまっていたな。寝過ぎだし常に寝ぼけた感じでふわふわしていたのもある。

帰宅した夜も、ばっちり熟睡した。