いもいもなにいも

おいものなんでもない日

ふやけても溶けない

 

寝込んでいるときはつらいが、寝込むとわかっているあたりを目掛けて寝込む準備をするの自体はけっこう好きだなということに気付いた。巣作りをしているようだから。それと、「活動ができないから」というだけで他の何もしなくて、誰にも会わなくて、どこにも行かなくて許される気がするから。もともと1人で暮らしているのだから何をしようがしまいが自由なのだが。

自分がしたいことと、した方がよいと思っていることと、他人が私に対して「しそう」と思っていることと、の区別があんまりついていない。理想がどうとかじゃなく、応えたいとかじゃなく、シナリオ通りに動いておきたいような。周りの人が「好きそう」と言ってくれるもののことは、よほど自分の好みと乖離していない限りは好ましいと思ってしまう(乖離している例:いちご香料のきついもの。絶叫マシン)。

むやみな占いのナントカ効果というやつとだいたい同じだと思う。人間は本質を言い当てられたと思うことが快感なので、言い当てられにいく。みぞの鏡に何が映るかわかっていても、覗き込まずにいられない。

決めるのはとてもエネルギーのいることだから、他人の作った「私」の枠に自分を合わせてしまう方が楽だなと無意識に寄せてしまうことがある。私の場合そうしないと本当に外に出ない人に会わない浅い眠りから覚めない、なのである程度そうすることで社会性を模倣する必要もあるのだが。なんでって?魔女狩りはいつどこで起きるかわからないでしょう。

そうしてヒトに化け続けているとどんどん自分のもともとの色やかたちがわからなくなり、自分で選んだはずなのにほんとうに自分の意志だったのかわからなくなり、自分が自分でいられなくなりそうな燃え盛る情念さえも自分の作り出したロールでしかないような気がしたりする。さいごのは、その方が楽なのを知っているから、たぶん逃避でしかないのだけれど。わたしは異世界転生して人魚姫になったとしたらラストシーンで迷わず王子の胸を突くタイプです。と、思っているが、実際にナイフを手に持てば考えも変わるかもしれない。どちらにせよ枕のひとつくらいは腹いせに切り裂くだろうが。

なんの話?だからそう、年末年始に生理痛で寝込んだりこの三連休もワクチン四回目の副反応で寝込んだりしたことで、ゴミ捨てくらいしか「やらなきゃ」をこなさなかったからすごく曖昧な存在になったような気がするね〜、心地いいようにしてみたけどそれってほんとに私のための巣作りだったのかな〜、羽を伸ばしているつもりでいて誰かに眉を顰められたことのあるものごとを無意識に避けて誰もいないのに自分の安楽を無碍にしていないかな〜って話をしたかった気がするけど無駄な怨念が発生しそうで疲れるからこのくらいの温度でいいや。そばにいてくれもしない、手を取ってくれもしない人間のよくできましたをもらう必要はどこにもないよねえ。ないんだけどねえ。パッシブスキルが媚びなんだよな。最悪。

副反応のほうは大したことなかったんだけど、ひとりで外に出れない方向に自律神経が逝ったっぽくて(だからと言って他人と暮らしていたら大丈夫とかいうこともないと思うしなおさら無理そう)、とにかくたくさん寝て、同じだけ悪夢を見た。悪夢じゃない夢ってあんまりないな。いい夢見た日の方が起きた後むなしさすらあるし。眠って精神の疲れが取れる確率ってまあまあ低い。寝ないよかマシなんだろうけど。

さいごのさいごにもそもそ起き出してflat全巻読み直したりしてちょっとだけ連休気分を取り戻した。蔵書、それはまことの財産。

来週末はすごく楽しみにしている旅行なので、先取りサザエさん症候群もあるかもしれないな。そういうことにしておいたほうが楽。(ほらまたこうだ)

 

明日は出社でアホほど仕事があって嫌すぎるが、やってれば文句言われない、ひとつずつ片せるタスクが存在することそのものはありがたい。週末好き放題するためにお金稼ごうねえ。