いもいもなにいも

おいものなんでもない日

ブランコだいきらい

・小さい頃からブランコが嫌い。頭が、おなかが、せなかが、どっちつかずでわんわんする。長すぎるエレベーターも嫌い。足が地面についているのにふわふわして怖い。飛行機がたまにフワッとするのも同じ理由で怖い。ブランコやエレベーターみたいな"状態"も大嫌い。これは最近自覚した。心の三半規管も弱い。

 

・おしゃべりがじょうずですよね、と言われた。あんまり綺麗ではない社会に生きてきたので一瞬え?急にわるくち?と思ったが、相手と文脈からしてそうでないことはすぐにわかったので、「えっ!じょうず、とは…?」と続きを促した。たぶん褒めようとしてくれていたから。そのひとは少し考えてから、「人前で何か発言とか発表しなきゃいけないときに、落ち着いているというか、緊張してないですよね?自分はそういうの苦手だから羨ましいなって…」と続けた。

ああこれ百万回言われたなーと思ったが、百万回言われてもけっこう嬉しいもんだなーと思った。あと、これを言うのにこんなにことばを探してくれたんだ〜と思うと、愛おしかった。かわいいひとだな。

「ありがとうございます!でもそれなりに緊張はしてますよ〜!」と五十万回くらい言ったことのある返事をした。相手によって、「緊張している」と「緊張はしない」の返事を半々くらいで使い分けている。してるときとしてないときがあるので、別にどちらも嘘ではないし、どちらも真実ではない。私はこの人と仲良くなりたくないからそうしているわけではなくて、むしろ仲良くなれたら面白そうだなーと思ってすらいる。このひとは「緊張しない」と返したら私を奇異なものとして見るだろう。奇異なものに近付きたがるタイプでもなさそうだ。だから、そちらを選ばなかった。まあ、百万回全部にそこまで考えてはいない。私の舌は最初から二枚ある。

この人に褒められたのは嬉しいが、だからといってやたらと前に出たい訳ではないので、体よくそういう仕事を押し付けられまくる前にもうちょっとイヤイヤやってる感じ出さないとなあと思った。これも三十万回くらい思ったし、成功したことはない。生きるのがヘタクソ。

最初に悪口か!?と身構えちゃったのが相手に悪いなあと思いつつもおかしかったので記録。嫌な世界で生きてきたね。ここはおおむね大丈夫だよ。

 

・歯を食いしばらないよう気をつけているのに、それを上回る量の"嫌"が詰めかけてきて追いつかない。数日続くひどい頭痛にロキソニンが効かない。生理痛には効果半減くらいで効いたのに。食べても食べなくても胃が痛いので食べていたら今度は吐き気が増えた。瞼の痙攣がおさまらない。夜になるとじんましんが出る。いつもどおり、悪夢を見ずには眠れない。からだを休めろよのサインがからだを休めるのを阻害してくる。これがけっこうやばいのは私もよく知っていて、あー……。と思いながら転がる石を見ている。楽しみな予定はある。そのあいだを綱渡りしながらでもいい、生きるのだ。石は水底に落ちたってしばらくは石だ。

 

・いまだに、女が1人で生きているだけでまるで悪い魔女扱いだなと思うことがある。実際の魔女狩りもそういう理由で何人も裁判にかけられたんだっけ。でかいおできがあるだけで魔女呼ばわりされた人もいたと聞いた気がする。なんだかそれを最近よく思い出す。人間はどんな理由でもどこまででも残酷になれる。相手に心があって体があって苦しみや悲しみや葛藤があると考えもせずに。ふざけるなよ。この身に幾つ穴が開いたって、お前もお前もお前もお前も、呪ってやるからな。お望み通り魔女になって。

なんてね。すぐに忘れるよ。忘れたことすらも。知らないところで勝手に破滅してね。

 

・推しのキャンプ動画観てニコニコしてるから大丈夫だよ。ロールパンナちゃんでいう青い方のハートがでしゃばりがちなだけで。ロールパンナちゃんってキャラ造形ヤバすぎないか?こころがふたつあり、善性戦うヒロインの姉(でもロールパンナちゃんのほうがあとにジャムおじに作られた…)であり、敵。それでいて妹のピンチには自らの心をねじ伏せてでも駆けつける。カッコ良すぎる………。アンパンマンでイチオシのキャラクターは幼児の頃からホラーマンとロールパンナちゃんです。なるべくしてなったな。こういう大人に。