いもいもなにいも

おいものなんでもない日

いつもニコニコしているひと

 

・いつもニコニコしてますね、と言われた。

よく言われることであるし、いつもニコニコしていようとしてそうしている部分もだいぶあるのでなんとも言えないけれど、たしかに私は、大抵いつもニコニコしている。なぜか。ぼうっとしているために都合がいいからである。しかめっ面や真顔で意識を空に飛ばしていると「どうしたの?」「何かあった?」と訊かれてしまう。笑顔でいると、比較的放っておいてもらえるし、なんなら相手もつられて笑ってなんとなく空気がまるくなる。仕事の段取りを考えながら、お客様のお問い合わせに対応しながら、頭の半分は宇宙の彼方か海の底か、なんか綺麗な景色のところにいる。

いつもニコニコし過ぎていると逆に不審なのもわかるので、「何か楽しいこととか考えてるんですか」と問われたのもなんら不思議ではない。でも本当に、別になんにも考えていない。「なんですかねえ……、昨日たべたファミマのエビチリ丼が美味しかったな〜とかはさっき考えてましたねえ」と答えると、相手は「なんじゃそりゃ」と言いながら、しかし何かに納得したようにちょっと笑ってバックヤードに消えていった。

いつもニコニコしているひとは、心で悪態をついていることも無……くはないけれど、別に常に何かをたくらんでいるわけでもない。

目からビーム出せたらまつ毛ごっそりなくなるだろうなあ、などと考えたりしながら、オートモードのスマイルを振りまくのである。

疲れないわけじゃないけどね。

 

・明日は幼なじみが遠い島から帰ってくるので気になるカフェでランチとおしゃべりを楽しむ予定。予報は雨。

 

・週末は久々の、そしてもう何ヶ月かは無いであろう土日2連休を確保してあるので、多忙の権化たるエリートにわがままを言って泊まりのプチ旅行へおもむく。予報は、2日目が雨。

 

・雨女じゃないと言い張って生きてきたが、そろそろ限界が見えてきた。

世が世なら雨乞い専門の呪い師として引く手数多だったかもしれない。豊作豊作。